上記のような、ちょっと変わった経歴です。
小学校、中学校、高校へは普通に通ってました。周りが大学に進学するのを横目に「大学なんか行ったってメリットないだろう」との負け惜しみ的な思いと、家庭の事情もあり、美容の専門学校へ進学。その後、美容師として働きます。
美容師は仕事としては楽しかったのですが、当時は独立しなければ人並みの収入がもらえない時代、独立セミナー等で諸先輩方に話しを聞くと、みなくちぐちに言うのが、
「開業資金に約1500万」
「金主(パトロン)が必要」
当時から車やバイクが好きだった私は借金こそあれ、貯金はなく金主もいないので「自分で独立資金をつくろう」と、身入りのいい仕事を探し、学習教材の訪問販売の仕事に就きます。
この頃は、美容師時代では考えられないほどの給料をもらい、お金の使い方に慣れない私は「貰ったら貰っただけ」使い込む派手な生活に変わっていきました。と同時に働き過ぎで体調を崩し、医者からは、
「今の仕事を辞めないと治らない」との宣告を受け退職します。
この頃には当初の計画「美容業独立資金貯蓄計画」は、完全に頭から外れており、営業で食べて行こうと思い就職活動をします。写真現像所の新規開拓営業を経験した後、大手住宅メーカーの営業職に就きます。
ハナシはややそれますが、営業職というのは、厳しいようで楽でもあります。ある程度の成績を残していれば、仕事中何をしていても会社から文句は言われません。但し、成績が伸びないと、休みも貰えずイヤミを言われ最悪です。私はうまくバランスを取りながらサラリーマン生活をエンジョイしていたのですが、30歳を過ぎたあたりから自分の将来に漠然と不安を感じ始め、
「何か資格を取ろう」
と、宅建の資格を取ります。そして当時の顧客からの借地絡みの相談に、宅建で勉強した知識でお応えすると、
ものす〜っごく感謝され、
「”知ってる”と”知らない”では、こんなに違いが出るんだ」と改めて感じ、
「どうせなら、もっと深い知識と強い資格を」
と、司法書士試験へ望むことにしました。ちょうど、その頃、友人が会社を辞め約4年かけて公認会計士の資格を取ったことも後押しとなり、会社を辞め、サラリーマン時代に貯めた貯金で専業受験生となることを決意。そして、この機会に、ず〜っとコンプレックスだった大学に行こうと思い、「どうせなら六大学がいいな」との安易な思いで法政大学を受験、運よく合格し、34歳にして、大学と受験予備校(LEC)を行き来するWスクール生となります。
今まで、殆ど「勉強」を避けて生きてきたので、勉強漬けの生活は辛かったですが、自分の知識が増えていくのは楽しくもありました。休みなく1日10時間以上の勉強の末、大学4年(37歳)のときに司法書士試験に合格、そして38歳にして大学をフル単位取得で卒業。
今の仕事には大学卒業の肩書きは不要でしたし、普通の方より15年以上遅れましたが、大学に行ったことは、いい意味でも悪い意味でも自分にとってプラスでした。
試験合格後、司法書士補助者経験を経て、平成19年「アートリーガル司法書士事務所」として独立開業、現在に至ります。
他の殆どの司法書士さんのようなスマートで洗練された経歴ではありませんが、雑多な社会経験と雑草魂で精一杯皆さんのお手伝いに奔走する次第です。
長文を最後までお読みいただきありがとうございました。
今後とも、末永く、よろしくお願いいたします。
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ちょっと誇らしげな38才(当時)の卒業生(*^_^*)